新居浜駅から徒歩34分(50分)
コロナが言われだしてからの個人的なライブ再開一発目は、ランクヘッドのホームである新居浜ジャンドール。
ランクヘッドを新居浜で聴くのはずっと憧れだった。新居浜のセトリっていつも新居浜色だし、私にとっては新鮮なんだろうなあと思って。
新居浜は私にとって聴き馴染みのある知らない街。大学時代を松山で過ごしたから愛媛にはわりと馴染みがあるつもりでいる。サークルや同級生に新居浜出身の人が何人もいて、新居浜の人同士がふざけて口喧嘩始めるという鉄板ネタ?があったりして、新居浜は祭り(とケンカ?)のイメージが強かった。私の出身地の方言は結構言葉や語調がきつくて、松山の優しい温和な喋りの友達と話すときつさが際立つから、なんだか新居浜出身の人と話すと安心した笑。新居浜の人たちももちろんあたたかいんだけどね。
さて。最近見に行った舞台の俳優さんが、演じている役のゆかりの地まで、徒歩で往復7時間半かけて行ったって聞いた。それってとんでもないことで、だけどそれだけその土地を知ることを大切だと思ったんだろうなって思った。
ということで、私も、新居浜を知ってみようと思いたって、新居浜駅から新居浜ジャンドールまでGoogleマップで34分、歩いてみることにした。
新居浜の街中は、本当に金木犀の香りがした。駅周辺は道が広くて、綺麗な建物と昔から住んでる人の家が混在してて、学校には大きな金木犀の木があった。金木犀って生垣のイメージだったから、大きい木なのが珍しく感じたけど、新居浜ではよくあるのかなあ。
あととても個人的なことだけど、将来的にいつか愛媛県内のいたるところに転勤可能性のあるところへの転職を考えてて、その中の転勤先になり得る場所の横も通れたのが嬉しかった。
そんなこんなで街中に夢中になっていると、優秀なGoogleマップさんを全然見てなくて、気付いたらジャンドールを行き過ぎてたり、迷ったり。結局徒歩34分どころか50分近くかかって、開場ギリギリに到着するという…
しかも心はわくわくでも、体力は日頃の行いがものを言うので、突然そんなに歩いてライブ開始前からへとへとという計画性のなさ笑。
そんなこんなでも始まったライブ。イスがある!!ディスタンスしてる!!ライブハウスなのに不思議。でも、これならできるっていうラインを必死に守ってやってきてくれたからこそのスタイル。全国のバンドマンとライブハウスとバンド好きの人たちのこの2年近くの戦いに感謝。
ということでようやくライブの感想なのですが、超超超個人的な今日のサビは「三月」でした。
100キロどころか、7時間半どころか、1時間にも満たない道中だけど、私は「迷いながら歩み出した」。
というとエモな感じだけど、せめてライブ前の道くらい素直にタクシーにするなりにして体力温存するべきだったし始まる前からセルフ三月してる場合じゃなかったよなあとか、三月聴きながら超超超個人的な事由の自己反省してた……。ある意味忘れられない三月笑。
新曲の「繋ぐ」、よかったなあ。
てゆか今セトリ見たけど、「つなぐ」でも「ツナグ」でもなく、繋ぐなのがいいなあ。
うろ覚えなんだけど、歌詞の「今日もよがあける」が、ものすごーーくランクヘッドらしくて好きだなあと思った。
今日も、よが、あける。
それは優しさでもあるし諦めでもあるし自然の摂理でもあるし理不尽かもしれないし、そのときどきで違うんだけど、でも、今日もよがあける。そうだよね。そうなんだよね。早起きしても夜更かししても日本のどこにいてもよはあけるものだから。
アンコールの最後の、弾き終わらない感じもとてもとても良かった。こんな楽しい時間終わらせられないんだよな〜!?!?!って思った。その反面、わたしたちは順調に大人になっていて、楽しい時間に終わりがあることを知っている。学生時代から変わるものと変わらないものがあることを知っている。
新居浜、行ってみてよかったなあ。
また行きたいし、かつ、また地元にもきて欲しいなあ。
未来に楽しみを持てるのが幸せなことだとよくよく知ったこの数年だから、その幸せが続くように、ずっと私もランクヘッドを好きでいるし、それを表していきたいなあと思いました。
新居浜、ありがとうございました。またね。